第三十話:シラユキの穢れ

 皆が平常の業務を終えつつある騎士棟でセシルは、終業間際に届けられた書類にため息をつく。 騎士大会・集団戦への参加を打診されたセシルだが、辞退できないかと言う要望書を委員会へ提出していたのだ。 代理推薦として例年通り「タ続きを読む

第二十九話:意義の変遷

 空気が冷え込み、朝のニュースには気温の低下が放映され始めた頃。シズル・シラユキは、その日も平常通り出勤して朝礼へと望んだ。集まった騎士の同僚は同世代も多くいて、皆真剣に隊長の挨拶へ応じる。 その日は、午前から事務作業が続きを読む

第二十五話:変遷

   シルフィから話された文化祭の開催日に、キリヤナギはどうにもならない気持ちをかかえていた。 暫定とはされているが、予定されているその日はシダレ王の誕生祭の日であり、もしこのまま決定となれば、キリヤナギは参加続きを読む

第二十四話:『bouquet』

  「こんにちは」「初めまして王子サマ」「誰だよ、胡散臭えな……」「どぅどぅ、ちょっとお願いがありまして、マグノリア卿に……」  アレックスに用があると聞き、キリヤナギは彼を見た。しかし当の本人は何かを考えるよ続きを読む